先週ですが、中3の全国学力テストの英語の正答率が5割未満という結果だったというニュースを見ました。
特に、英語の基礎の基礎、”She lives in Rome.” の動詞三人称単数の”s”を正しくつけられた回答が3割程度だったとか・・・。
これ、中学3年生だとしたら実に由々しき事態だと思います。
先生方がショックを受けるのも無理ないです。
今の子どもたちは小5から外国語活動として英語教育は始まっており、さらに2020年からはグローバル化に対応して小3から英語教育を導入するそうですね。
東京オリンピックを控えた今、ものすごく熱心な取り組みだと思います。
私は中1からのスタートでしたが、英語が大好きで高校時には国際科、大学も外国語大学へ行ったくらいなので、英語教育に力を入れてもらっている今の子たちが羨ましいです。
小さい頃から英語に親しんだ子どもたちが大きくなった時に、どんなグローバル人材が育つのか、とても楽しみです。
ただ同時に最近思うのが、英語=グローバル人材なのかということ。
真のグローバルとは、というような内容は色々な方が語っていたり、多くの専門書があったりするので私はここでどうこう言うつもりはなくて、ただ、世界には英語が母国語じゃない国の方が圧倒的に多いし、世界人口が一番多いのはお隣中国だし、グローバルって言うなら、英語だけじゃなくない?なんなら日本の義務教育でも英語じゃなくて中国語もやればよくない??って強く強く思うのです。
大連に一年半前に行った時から中国語を始めた私が感じるのが、『中国語って日常で漢字を使ってる日本人にとってスーパー有利じゃん』ってことと、『中国語、発音さえ習得してしまえば一番ネイティブレベルに近づける言語じゃない?』ってことです。
また大連で日本人以外の外国人中国語学習者と会った時、彼らにとって読み書きがいかに大変なのか痛感しました。
日常会話ぐらいならば、音で覚えてペラペラな人もたくさんいます。
ですが、ビジネスなどさらに使いこなすレベルに達するには、読み書きは必須です。
これは大学生のカナダ人が勉強していたのを見せてもらったのですが、私たちが小学1年生で習ったように一字一字書き順から覚えるんです。
私たちがタイ語を始めるような感覚でしょうか・・・
漢字なんてアルファベットと違って何万字もあるし、似たような字も多いので、読解は本当に大変そうでした。
そんな時に我々日本人のなんと有利なこと!!!!
もちろん日本語の意味と異なる字や日本で使われていない字もありますが、へんとつくりから意味は推測できますし、何度か漢字を見れば新出漢字を覚える要領で覚えられてしまいます。
日本人にとって最難関は『発音』と『読み』だと思います。
読めるし書けるけど、聞けないし喋れない。・・あれ、私?笑(いや私は加えて書けない)
これはとても難しい。上手に発音できない音がたくさんたくさんあります。
それに、同じ漢字でも中国語の読み方は日本語と異なるので、覚える必要があります。
そう言うと日本人にとってもしんどく思えますが、中国語は基本的に一つの漢字に対して一つの読み方しかないので、日本語の漢字の読みを覚える感じです。
もうすでに音訓たくさんの読み方を知ってる日本人なので、そこまで難しい作業じゃないです。漢字を学び続けている小・中学生なら特に。
実際漢字の音読みは古く中国から入ってきた読み方ですからね。
まあ要するはぶっちゃけ、英語より中国語のが簡単じゃん、と・・・。(笑)
そこで、義務教育への中国語導入を思いついた単純な私です。
アラサーの私が新しく外国語を学び始めることと、小学校3年生が学ぶのでは吸収スピードが全く違います。やっぱり言語は、若ければ若いほど良い。発音系は特に。
小学生のうちは知ってる漢字も少ないので、中国語のアルファベット『ピンイン』をメインに発音と簡単な日常会話を。
中学生くらいから本格的に文法や多読などを進めていけば、小・中・仮に高までやったとして、英語より絶対高いレベルに行けるのではと思います。
もちろん英語は国際語として勉強する価値はありすぎるくらいあります。
ただ、世界の5人に1人が中国人という現在(数十年内にインドが抜くかもですが)。中国相手のビジネスも、当たり前に今よりもっともっと拡大していくはずです。
そして、中国人は英語が使えない人が多い!という失礼な印象(笑)
中国語ができる日本人も英語に比べて少ない!
日本へ観光に来る中国人は年々増えている!
中国語も武器になる時代です。
当然、義務教育を完全に英語から中国語にするのが良いとは全く思っていません。
一番良いのは、アルファベットに苦手意識があって英語にアレルギー反応を示す子や、漢字大好きな子を初めとして、子どもたちに中国語を学ぶという選択肢を与えられることだと思います。
自分で選んだことの方が人は頑張れるし、クラスのお友達に中国人がいるのが当たり前の今だから、その子たちと相互学習もできるかもしれない。「英語が苦手」という気持ちで消耗してしまう外国語教育の時間がもったいないと思うんです。
中国語や、他の言語を学ぶことでそれぞれの国の文化・歴史を知ることができます。英語をやった子もいれば中国語をやった子もいたら、日本はもっと多様性を受け入れられるような、グローバルさの幅が広がるんじゃないかな。
・・・とか考えてたんですけど、実際中国語教育を実行に移そうと思うと中国語ができる教員が圧倒的に足りないとか、カリキュラムはとか、先生の負担をまた増やすことになってしまうのか、とかとか、そんな簡単には実現できないよな〜〜、と思ったのでした。